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国民健康保険にも傷病手当を
「新型コロナ感染限定」で一歩前進 事業主と一般疾病にも広げよう

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市は事業主以外で1件1万円
コロナ緊急事態宣言のもとくらしや営業に減収や感染での影響が出ています。
 国民健康保険には、他の保険のような傷病手当がありません。国民の運動で「新型コロナ感染」に限って傷病手当が導入されました。

20自治体で事業主まで適用
 新型コロナに感染したり、濃厚接触者となった事業主やフリーランスなどにも、国民健康保険(国保)の傷病手当をー。厚生労働省は昨年3月、国保の被用者(雇われている人、青色・白色を問わず全ての家族従業者)を対象とした自治体の傷病手当金制度に国が全額財政支援する措置を創設。対象拡大を求める声が広がる中、9自治体が事業主まで対象を広げ(表1)、11自治体が傷病見舞金として事業主に支給することを決めました(表2)。

日本共産党国会質問で要求
 国会質問で「国保の傷病手当」について取り上げ、中小業者の立場から改善を求めている日本共産党の倉林明子参院議員は「国が全額負担して国保に傷病手当金を盛り込んだのは初めてのことで『国保に傷病手当を』の運動が、限定的であっても実ったといえるもの」と評価。日本共産党の宮本徹衆院議員も質問で取り上げ(3月6日)、3月10日には厚労省から全国へ傷病手当の支給について、事務連絡が出されました。5月14日の厚生労働委員会で、白色申告の専従者も国の財政支援の対象であり、「被用者」とは青色・白色の申告形態を問わず、すべての家族従業者が対象となるという答弁も得ています。

国は「自営業者排除」
 問題は、「対象が新型コロナ感染症に感染した被用者に限る」として、自営業者は対象外とされている点です。厚労省は、その理由について傷病手当は給与に対する所得補償という考え方に基づいていること、自営業者の所得を正確に把握することが難しいことを挙げています。
 だからと言って、自営業者の所得補償はしなくてよいはずがありません。

事業主の傷病手当、碧南市も
 自営業者の所得は確定申告で明らかであり、休業期間で割り戻せば補償は可能です。実際、新型コロナによる学校一斉休業要請に伴い、新設された特別休暇の助成制度では、休業補償の対象にフリーランスも含めました。金額は所得補償には程遠いものの、「自粛と補償は一体で」の声が政府を動かしています。「自営業者にも傷病手当を」の声をさらに広げて、国の責任で全ての加入者に傷病手当を実現させましょう。愛知県でも東海市が実施しており碧南市も実施をと日本共産党山口はるみ議員が一般質問で求めます。

自治体の判断で対象拡大できる
 倉林議員は、参議院厚労委員会(3月26日)でこの問題を取り上げ、「自治体の上乗せは可能」との答弁を引き出しています。自営業者への対象拡大は、自治体が判断すればできるということです。国の直接の財源支援はありませんが、補正予算で提案されている地方創生臨時特別交付金(約1兆円)は、地方が新型コロナ対応に使える財源です。自治体の上乗せ、対象拡大は可能です。

世論が高まれば政治の転換可能
 国保の均等割減免(2022年度から未就児半額、野党が一致して求めてきた1人一律10万円の実施など声を上げれば、政治は変えられます。これまでかたくなに拒んできた傷病手当で一歩前進させました。さらに、一般疾病委への傷病手当の実現など他保険と同水準の補償へと、実現させましょう。

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