二度の引上げ。年102万円に
3月議会で、国民健康保険税の所得割(+0・1~0・3%)均等割(最高1300円)
平等割(最高700円)の引き上げを行い、総額年間約5000万円の引き上げで今後5年間で約2億5千万円の引き上げを計画している碧南市。4月15日の臨時議会で、賦課限度額を、現行99万円を102万円に引き上げました。
収入の1割が国保税!!
市当局は、最高限度額年間102万円に達するモデルケースとして、2人世帯で収入約1066万円。給与では1261万円としめしました。しかし収入の1割近くの国保税は高すぎます。健康保険など他の保険には企業主負担が半分入っています。国保にはこれがなく国の負担は約3割となっています。
市町村が運営する国民健康保険は、加入世帯主の4割が年金生活者などの無職、3割が非正規労働者で、低所得者が多く加入する医療保険です。ところが、平均保険料は、4人世帯の場合、同じ年収のサラリーマンの健康保険料の2倍になります。
知事・市長会も他保険並みを要求
全国知事会、全国市長会など地方団体は、加入者の所得が低い国保が、他の医療保険よりも保険料が高く、負担が限界になっていることを「国保の構造問題」だとし、これを解決するために、公費投入・国庫負担を増やして国保料(税)を引き下げることを、国に要望し続けています。1兆円の公費投入増で国保料(税)を抜本的に引き下げ、協会けんぽの保険料並みに引き下げられます。
子どもの均等割なしに
国保には、他保険にない家族子どもの均等割(碧南市では年3万4100円)があります。世論が広がり2022年度からは、就学前の子どもの均等割を半額(1万7050円)にします。日本共産党は18歳まで全額無料にしても年4千万円でできると求めています。 日本共産党は国民健康保険税引き上げに反対しましたが他会派は賛成しています。
標準保険税率への引き上げ中止を
自民政権は2018年度から、それまで市町村ごとに分かれていた国保の財政を都道府県に集約する「国保の都道府県化」をスタートさせました。この制度改変の最大の狙いは、市町村が一般会計から国保会計に繰り入れて行っている、自治体独自の保険料(税)軽減をやめさせ、その分を住民の負担増に転嫁させることです。
そのため、2018年度から「標準保険料率」、「保険者努力支援制度」など、自治体独自の公費繰入をやりにくくする、さまざまな仕組みが導入されました。また、政府は、「保険料の統一化」の名で公費繰入をやめていくよう自治体に圧力をかけ、都道府県が定める「国保運営方針」の目的に“繰入解消”を明記する法律改定(2021年)などの改悪も進めました。
自治体独自の国保対策を
国保が「都道府県化」されても、「地方自治の本旨」「自治体の条例制定権」を定めた憲法のもと、自治体が独自の公費繰入を続けることは可能です。日本共産党は、「国保の都道府県化」による国保料(税)引き上げに断固反対し、自治体を住民負担増・給付削減へと駆り立てる仕組みを撤廃します。国政でも地方でも、自治体独自の負担軽減の取り組みを維持・拡充するために力をつくします。
窓口負担軽減や税減免制度を
フランスなどでは、所得が一定基準を下回り、医療保険料の負担が困難とみなされる人は、保険料を免除し、国庫でその財政を補う制度が整備されています。
保険税・窓口負担の軽減をさせましょう。