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日本国憲法守る、危険な方向へ進めるのか、問われています 自衛隊に18歳約800人の住所氏名を宛名シールで渡す市

カテゴリー: 議会報告

自衛隊への住基情報提供の違法性
 碧南市は、防衛省の自衛隊員募集事務に協力して18歳の人約800名の氏名や住所等の個人情報をわざわざ宛名シールにして提供しています。
5月12日、愛知県平和委員会は碧南市を訪問「自営隊への情報提供を行わないよう求める申し入れを行いました。日本共産党山口はるみ、岡本守正、磯貝明彦市民運動部長も同席しました。

自営隊への住民基本台帳からの情報提供を行わないことと申入れする平和委員会と、磯貝、山口、岡本。
左は市担当課長 5月12日

踏ん張りを緩めた碧南市
 懇談の中で、碧南市では令和1年に住民基本台帳の閲覧に留めていました。ところが令和2年には紙で渡しました。さらに令和3年度からは宛名シールに印字して渡したことが明らかになりました。今まで個人情報保護のために踏ん張ってきたことを年ごとに緩めてきたのです。

法を超えて解釈拡大
 2年ほどの間に、従来の住民基本台帳法11条1項に基づく4情報(氏名・住所・生年月日・性別)の閲覧に代えて、自衛隊員募集に必要として自衛隊の求めに応じて、全国の市区町村で18歳および22歳の住民の4情報を提供する例が少なくありません。これを疑問として見直しを求める住民の運動があり、住民訴訟が提起されている例もあります。

安倍の一声で忖度
 2019年2月13日に、当時の安倍首相が募集についての自治体の非協力は残念という国会答弁を行いました。これをうけて2020年12月18日の閣議決定がなされ、2021年2月5日には「自衛官又は自衛官候補生の募集事務に関する資料の提出について」という防衛省および総務省からの通知が発出されました。

住基法を超え「政令」「通知」で
 この通知は、住民基本台帳法11条1項が定める「住民基本台帳の一部の写し」の国への提出が、自衛隊法97条1項の市区町村の長が自衛隊員の募集に関する事務の一部を行うとする定めと、防衛大臣が市区町村の長に募集に必要な資料の提出を求めることができるとする同法施行令120条に基づいて可能であるとしたものでした。こうして、自衛隊法令を根拠法令とするという解釈を通知でもって示すことで、「住民基本台帳の一部の写し」を提供することにつき、住民基本台帳法上、特段の問題を生ずるものではないとしたのです。当初、市区町村は、住民基本台帳に記載された情報は、閲覧しか認められないと対応していたのですが、先の2019年の首相答弁はこのような法運用へのいら立ちを表明したものだったのです。

市民も閲覧できないのに
 住民基本台帳法11条には市区町村による目的外の利用や、まして外部提供についての定めがありません。したがって、自衛隊の協力要請を受けたとしても、住民基本台帳法のどの条項をとっても、これを根拠に市区町村が住民基本台帳に記載された個人情報を提供できると解することはできないのです。しかも、防衛省および総務省からの通知は、地方自治法245条の4第1項に基づく技術的助言だとされていますから、これに応じないとしても、市区町村には不利益な扱いがされません(地方自治法247条3項)。

市民は閲覧実態わからず
大事な個人情報である住民基本台帳の閲覧の有無は、年に1回市役所の掲示板に公示されるだけです。(今年は4月12日~26日)期日がすぎたら、存否も確認できません。

拒否権と覚書を
 他の自治体では、自分の情報提供を拒否する届出や、自営隊に複写や他の流用をさせない覚書を交わしていますが碧南市はやっていません。

再び「赤紙招集への道」許さず
 憲法改悪、軍事費2倍化、敵基地攻撃など不穏な動き起こっている中。2015年の「戦争法」強行採決によって、アメリカの戦争に「集団的自衛権」のもとで参戦可能をなっています。若者を再び戦場に送るな。公務員に、赤紙招集をされるな。と危険な政治にノーの世論を広げましょう。

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