2025年大阪・関西万博の開幕を来年4月に控え、人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)の会場予定地で今年3月に起きたガス爆発事故が発生。けが人はいなかったものの、夢洲の一部では可燃性ガスが発生しており、大阪府が会期中に計画する子供の無料招待事業に対し、教育現場から「待った」の声が上がりました。
事故は3月28日、会場予定地の北西側「夢洲1区」内で建設中のトイレで起きました。溶接作業で出た火花がトイレの地下空間にたまったガスに引火。爆発でコンクリートの床など約100平方メートルを破損、作業員にけがはありませんでした。
危険!!廃棄物処分場跡
埋め立て地の夢洲1区が廃棄物処分場として利用され昭和60年度から、大阪市内の家庭や事業所から出た一般廃棄物の焼却灰を埋設。そこから可燃性のメタンガスなどが発生しています。
県教委が万博推奨の通知
愛知県教育委員会が、大阪・関西万博を修学旅行先として検討することを求める文書を各教育事務所長や高校などに送付しました。日本共産党愛知県委員会と県議団は5月30日、大村秀章県知事と県教育委員長あての要望書を提出し、「子どもたちの安全確保の視点から問題点を検証し、慎重に対応するべきです」と指摘しました。下奥奈歩県議が、県庁で要望書を県教育委員会の担当者に手渡しました。下奥氏は、万博会場ではバス駐車場から入口まで約1㌔近い徒歩移動が強いられ、休憩所は小学生優先で中学生の熱中症対策が難しいことなどを指摘。「『命輝く』をテーマに掲げる万博が、子どもたちに命の危険を生じさせる事態になりかねません」と述べました。
子どもの安全第一に
その上で、「わが党は、関西万博の開催そのものの中止を求めていますが、会場の安全性に対する懸念や不安が解消されないなかで、修学旅行先として推奨すべきではありません」と、子どもの安全第一で慎重に対応することを重ねて求めました。県教育委員会の担当者は、「小中学校の修学旅行先については、各学校がそれぞれの判断で決めている」と現場丸投げの無責任な姿勢でした。
文科省も学校に働きかけ
関西万博をめぐってはガス爆発事故をはじめ、災害時の避難経路が不明など多くの問題点が浮上しています。しかし政府は4月8日の通知で、「修学旅行や校外学習をあわせて120万人の子どもたちに来てもらう」と目標を立て、文部科学省と都道府県教育委員会を通じて学校への働きかけを強めています。
碧南市でも申入れ
日本共産党山口はるみ、磯貝明彦議員は、6月5日に生田教育長に「大阪・関西万博への修学旅行について子どもたちの安全確保の視点から問題点を検証し、慎重に対応することを要望します」と申入れを行ないました。 「来年の修学旅行は中学は関東方面なので、小学生は可能性がある。各学校が選択する」と応えられました。
湯水のように税金投入。
万博・カジノの維新政治
大阪府民の大多数が反対するカジノ(IR)の強行と、大阪・関西万博への巨額の税金投入への批判は維新の最大のアキレス腱(けん)となりつつあります。
「身を切る改革」どこへ
万博会場建設費は、昨年10月には「2350億円」と当初の約2倍に。国民の「身を切り」万博カジノを推進する「維新の会」碧南市議会には「選挙渡り鳥」まで公認し、支持をかすめ取ろうとしています。碧南市民の良識が問われています。