核廃絶への願い大きく
8月6日広島市で平和記念式典が開催されました。5万5千人の参加者の前で、松井一實広島市長は「各国の為政者の中では、こうした現状に強くとらわれ、「自国を守るためには、核兵器の保有もやむを得ない。」という考え方が強まりつつあります」とのべ核兵器廃絶に力を尽くすと平和宣言をしました。
湯崎英彦広島県知事は「核兵器廃絶という光に向けて這い進む」と広島県として、核兵器廃絶への歩みを決して止めることのないことを誓い、平和へのメッセージとしました。
こども代表の平和の誓い
こども代表の小学生6年生の、関口千恵璃さんと佐々木駿さんが「平和への誓い」を読み上げました。これらの訴えを、行政も市民も受け止め実施できることを進めることが必要です。
広島・長崎に広がる正論
「国守って山河なし」広島県知事あいさつで、抑止論を否定。核兵器廃絶を誓うなど「正論」がどうどうとのべられています。アントニオ・グテーレス国連事務総長挨拶(代読)でも「被爆苗木の植樹がされた。しかし今日、核戦争のリスクが高まっています。信頼は失われ、地政学的な分断は深まり、広島と長崎に破壊をもたらした兵器が、再び威嚇の手段として使われています。それでも、希望の兆しはあります」とのべました。
被団協ノーベル平和賞受賞
広島・長崎で原爆被害にあわれた方々を代表する団体である「日本被団協」は、核兵器廃絶に向けた啓発活動の功績により、2024年のノーベル平和賞を受賞しました。
核兵器の脅威を根絶するためには、核兵器そのものをなくさなければなりません。
そして被爆者への誓いを守り、その証言と平和へのメッセージを次世代へと引き継いでいきましょう。過去を記憶するということは、今日、そして未来の平和を守り、築くことなのです」と訴えました。
参政党「核兵器安上り」の異常
国会では「核兵器は安上り。アメリカ追随を」などと言い放つ参政党が台頭する異常で
異様な状況は広がっています。
日々、本質が明らかになっていますが「正論」を大きく広げて行くことが、8月6日、9日。15日をむかえる私たちの決意ではないでしょうか。
【平和への誓い】
いつかはおとずれる、被爆者のいない世界。同じ過ちを繰り返さないために、多くの人が事実を知る必要があります。
原子爆弾が投下されたあの日のことを、思い浮かべたことはありますか。
昭和20年(1945年)8月6日 午前8時15分。
この広島に人類初の原子爆弾が投下され、一瞬にして当たり前の日常が消えました。誰なのか分からないくらい皮膚がただれた人々。涙とともに止まらない、絶望の声。一発の原子爆弾は、多くの命を奪い、人々の人生を変えたのです。
被爆から80年が経つ今、本当は辛くて、思い出したくない記憶を伝えてくださる被爆者の方々から、直接話を聞く機会は少なくなっています。どんなに時が流れても、あの悲劇を風化させず、記録として被爆者の声を次の世代へ語り継いでいく使命が、私たちにはあります。
世界では、今もどこかで戦争が起きています。大切な人を失い、生きることに絶望している人々がたくさんいます。その事実を自分のこととして考え、平和について関心をもつこと。多様性を認め、相手のことを理解しようとすること。一人一人が相手の考えに寄り添い、思いやりの心で話し合うことができれば、傷つき、悲しい思いをする人がいなくなるはずです。周りの人たちのために、ほんの少し行動することが、いずれ世界の平和につながるのではないでしょうか。
One voice.
たとえ一つの声でも、学んだ事実に思いを込めて伝えれば、変化をもたらすことができるはずです。大人だけでなく、こどもである私たちも平和のために行動することができます。あの日の出来事を、ヒロシマの歴史を、二度と繰り返さないために、私たちが、被爆者の方々の思いを語り継ぎ、一人一人の声を紡ぎながら、平和を創り上げていきます。
令和7年(2025年)8月6日 こども代表 関口千恵璃さん
佐々木 駿さん